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新しい種木を購入すると、お客さんは時期を選んでまず植え替えをする。 4月前に購入したら4月に、6〜7月頃購入したら秋に行なう。 つまり根を兄て樹の状態を知るわけである。 粘上質がからまっていないか、石がかんでいないか、根の底までよく調ぺる。 樹勢の良い樹であれぱ、真っ赤な小根が鉢いっぱいに張っている。 ネズミサシは肥料を好むので、この小根が、鉢の表土の避肥に集まって、置肥を取ろうとしてもなかなか取れないほどだ。 ネズミサシの命の根元である。 この真っ赤な小根は、樹の健康状態を表わす。 その色は大変に英しい。 一種の健康契であろう。 お客さんは、気候に大きな異変がない限り、通常4月20日からーか月間植え替えをする。 3年おきが国安。 100鉢のうち50鉢を今年行ない、残りの50鉢を来年、というように分けて行っている。 もし秋に植え替えたら必ず保護室に入れる。 それをしないと樹が弱るから。 用上は赤玉単用だが、ゴロ上は硬質、その上に用いる赤玉は硬質と軟質の混合にして、小根が出やすいようにしている。 用土が粗いと根が走って小根が出にくく、枯れる原因になりやすいからだ。 ところで、植え替えする場合、芽摘み前に行なうか、後にするか。 経験的にはどちらでも大菱はないそうだが、芽摘み前に植え替えた方が二番芽が早く出る。 ネズミサシは肥料とともに水も好むが、夜の葉水(霧水)は効果的である。 お客さんはネズミサシの舎利を最も愛す。 他のどの樹種よりも似合うという。 そして、神・舎利の薬しさは本来自然美であると思っているから、神・舎利をつくることはほとんどしない。 現在のアルゼンチンは、欧州諸国がもっているのと同じ広さの牧場を保有している。 そして、こんにちの欧州諸国が飼っているウシの数は、ローマ帝国全盛時代の全欧州のウシの数よりも多い。 また、テキサス州だけで、中世のあいだアフリカ全土、欧州の地中海沿岸の諸国やアジアにいた匹数よりも多くのウシを飼っている。 世界のウシの数(家畜スイギュウを除く)は八億匹と推定されており、その三〇パーセントは米大陸の「ウシの国」で飼われている。 米合衆国 九五〇〇万匹 ブラジル 六〇〇〇万匹 ァルゼンチン 四五〇〇万匹 コロンビア 一五〇〇万匹 メキシコ 一五〇〇万匹 カナダ 一二〇〇万匹 一億六〇〇〇万匹のウシを保有するインドだけが、米合衆国をしのいでいる。 欧州ではロシアが一番で、約七〇〇〇万匹の大部分をアジア寄りの地域で銅っている。 ドイツ連邦共和国[東ドイッ]は約一七〇〇万匹を保有し、 欧州で第三位にランクされる(第二位は仏)。 南米の牛肉は冷凍され、専用の冷凍船で世界中の多くの工業国に輸出されている。 |