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農業関係では、野菜などの根に瘤を作る『根瘤線虫(ねこぶせんちゅう)』の悪名が高いが、植木や樹木関係では、根を腐らせる『根腐れ線虫(ねぐされせんちゅう)』の他、近年では、赤松を枯らす『松のザイセンチュウ』などが知られてきた。 これら植物に加害する病原体や、病原菌などのうち、Cの線虫は動物であるが、Aの細菌とBの菌類はいずれも下等な『植物』である」(実はこの『植物である』ということが、病害虫を取り扱ううえで重要な問題なのである。 ) 枝枯れ病の正体を追え。 ネズミサシの枝が、何の理由か不明のまま、ポツリポツリと枯れる病気は、鉢植えにおける「難病」の一つとして困ったものである。 業者の中には、突然枯れるので、「ポックリ病」などと呼ぶ者もいるが、これはBで示した『菌類』によるもので、幹に出れば『胴枯れ病』、枝に出れぱ『枝枯れ病』と呼ぷが、病顧菌は同じものである。 枝枯れ病の病原菌は、Bで示した『彌類・カビの伸間』で、私の園で発生したネズミサシの場合は、(農業試験場で検定していただいた結果}3種類の菌類が加害していた。 この菌類は、普通空中に幾らでも浮遊するもので、樹木の樹皮が損傷したような場合、の傷ロから容易に侵入するという(モミジの「清姫」の幹が、黒く変色して枯れるのも.同様の胴枯れ病である)。 この樹皮の損傷は、台風や落石などによることもあるが、「カミキリムシ」の喰害によることが多いという。 この樹皮の傷ロから侵入した枝枯れ病菌は、形成層(樹木の木質部と皮との境の部分)に沿って繁殖して樹木に加害する。 このように樹皮の下で繁殖するため、外部からの胃薬剤散布』はあま り効果がない(まったくということ ではない)。 菌勢は余り強くなく、一挙に樹木 全体を枯死させることは少ない。 一度発生して、樹木を弱らせると収束ではないが、その繁殖は小さくなリ、樹木が樹勢を回復すると、また発生するというような経過を繰リ返す。 ネズミサシには天然の神・舎利が立派なものが多いが、それはすべて『枝枯れ病の羅病』によってできたものと考えられる。 このように、枝枯れ病菌は、立派な神・舎利を作るに寄与したものだから、天然の神・舎利のあるネズミサシは、um%枝枯れ病に罹病している ものと考えねばならない。 関東の平野部では、11月中旬頃になると紅葉がはじまり、12月中旬には落葉します。 南関東以西の平野部では、厳冬期でも棚下程度の所で越冬できますが、鉢中が凍る地域では、冬囲いのなかで越冬させた方が安全です。 ゴンズイは温帯性の樹種で、根は割合と寒さに弱い点があります。 白生地ではやや湿気の多い肥沃な地に多く生えていますが、鉢植え仕立てにする場合は枝葉が伸び過ぎてしまっては見栄えが悪くなるので、生育期間でもややからめの瀧水がよいです。 といっても、葉が萎れるほど水を切ると落葉してしまうので、鉢中が半分ほど乾いた時に灌水します。 以上は完成木の灌水ですが、仕立て中の苗木の場合は、新梢が伸びている時期は完成木よりやや多めに与えると節間は伸びますが、樹勢がつくのでこちらを優先します。 肥料 痩せ地にも耐えうる樹種なので、それほど肥料を与える必要はありませんが、仕立て中の苗の場合は、ある程度樹勢をつけるための肥培管理が必要です。 また、半完成樹や完成樹の場合で実をつけている樹は、多少肥培の必要があります。 目安は春の芽だし時にリン酸、カリ分を多めに含んだ油粕系統の固形肥料を、開花時期を除き、4〜6月までの月始めに1回ずつ少最を与えれば十分。 秋肥は9月中旬に春肥と同じものを1回。 仕立て中の苗の活着後は、夏場を除いて芽出しから月に1回の置き肥が必要です。 秋肥は9月中旬になってから与え、10月の中旬にもう1回与えます。 3年目からは完成樹と同じ施肥で十分です。 植え替え適期と回数 完成樹や半完成樹は2年に1回の割合で植え替えますが、仕立て中の若木は根の生育が早いので、毎春植え替えた方がよいです。 植え替えの適期は、発芽直前の3月上旬から下句が一番理想的です。 初秋の植え替えもできますが、この樹種は新根の伸びが悪い性質があるので、翌年の植え替え適期まで待った方が安全です。 |