アカマツとクロマツの混交する本州、四国、九州の沿岸には雑種のアカクロマツが生えている。 アカマツに近いものからクロマツに近いものまであり、樹皮、葉、冬芽、球果などの形質に変化がある。 アカマツに近いものをアイアカマツ、クロマツに近いものをアイグロマツといい、中間的なものはアイノコマツと呼ばれている。 塩害には当然ながらアイグロマツがクロマツに次いで強い。 衰退するアカマツ 最近はとくに酸性雨が問題になっているが、アカマツは大氣汚染に弱く、公害地域では大気汚染と土壊条件などの環境悪化、病虫害などが相乗的にアカマツを衰退させてきた。 公害以上に日本のアカマツの生態系に大きな変化を与えているものに、マツの材線虫による被害があり、関東以南では大木がほとんど枯損してしまった地方が多い。 そのため、関東以南の材線虫病にょる被害の大きい地方では、このところアカマツ、クロマツの人気が大変悪い。 マツは四季色を変えないので節操の高いものとされ、その形態や色合いのよさから、吉祥の木として庭本や盆栽、挿花に用い.正月の松飾リにはアカマツやクロマツの枝が沢山使わ花るが、普マツは神様に嫌われたことがある。 マツの名の由来の一つにあげられている「待つ」をマツに結びつけて、マツを嫌うのである。 私の住む東京都府申市の大国魂神社には五月五圓の例祭の神事に「七十五度御膳催促の儀」があり、七十五回御膳を催促し'てもまだできなかったので、神様が待つ(マツ)を嫌われ、境内にはマツを植えない。 そして正月の飾りにもマツを使わず竹だけで飾る。 エー葉県市原市姉ヶ崎町の姉ヶ崎神社、京都市北区紫竹の久我神社でも同じように「待つ(マツ)」はいやだと嫌われる。 |