3 磁器(じき) 「焼きもの」を、1200℃以上の高温で焼くと、質は非常に硬くなり、しっかワした品物が出来る。 こうした物の多くは、真っ白く上がったものが多く、こうした物を磁器と呼ぷ。 磁器は質が硬く美しいが、通気性が小さいため、必ずしも植生に良いとは言えない。 また、磁器の鉢は白いだけで、「味」に欠ける場合が多く、絵を描いたものが多い。 4 妬器(せっき) 「焼きもの」を1200℃以上で焼いても、焼もの作りに用いる粘土の中に、鉄分が多く含まれていると、磁器のように白くは上がらず、(程度により差があるが、)赤掲色を帯びる。 このような「焼きもの」を妬器と呼ぷ。 佐渡の「無名異焼」などは、現在焼いている「妬器」の代表と言える。 妬器は、一部で「石器」と書く習わしがあるが、これでは「石器時代」というように、石で作った生活の道具と、混同される可能性が強いので、私はあえて「妬器」文字を使っている。 盆栽に用いられる鉢では、「南蛮皿」などがこれである。 質が非常に硬く、時代がつくのが遅いが、良く出来たものは、何とも言えない素晴らしい味があり、現在では、貴重なものとなっている。 また、質が極めて硬いので、後から、底穴をあけるには、かなりの時間と苦労を要する。 以上、焼く温度による区分を一通り述べたが、大部分の鉢は、陶器であると考えてよいと思う。 粘土区分による呼び名 1 紫泥(しでい) 泥ものを代表する鉢で、灰褐色を中心とした色めを持つから、この名がある。 同系のものに、紅泥(こうでい了朱泥(しゅでい)・黒泥(こくでい∀などがある。 古渡鳥泥(こわたりうでい)と呼ばれ、非常に高価なものがあるが、これは明らかに紫泥の中に含まれるべきものである。 |