カリンとにかく短果枝 カリンは短果枝に実がつく、まさ
に良い実例といえるでしょう。 なにしろ大きな実ですので、樹もある程 度力が付き、蔵然に太く充実した短枝がぞてくるようでなければ実も止まるようになりません。 実を付ける方法はいくつかあります。 @樹勢のある樹の場合、新梢が伸びたら2〜3節まで切り戻し、2番芽に花芽を持たせる。 A徒長枝などを走らせ、樹勢を逃しながら、側枝の充実をはかる。 B若樹素材などの場合、切り込みをかね、趨てきた祈摘に矮化剤をかける。 ここでは、実生素材など、若樹や仕立て段階の樹にしぼって話を進めます。 盆栽樹など古樹においても基本的には変わりませんが、あくまで素材や樹勢ある若樹にいかに活用するかを検討してみたいと考えます。 @については2番芽に花芽が止まらないことがあります。 特に樹勢が強い場合、2番芽も徒、長するのが浮通です。 さらにこうした枝は、短果枝とは憧質か違います。 したがってこの2番芽を芽摘みしても、花芽を持たない場合が多いのです。 可能性として、1番芽が相当充実した6月頃に切り、2番芽が短果枝となる場合には、花芽分化することがあります。 花芽分化は7月頃。 @の場合、1番芽を切除し、2番芽に矮化剤をきかせ、短節化し夏に花芽分化させることが可能です。 Aについては樹の性質をうまく利用した方法と考えられます。 この場合の若樹の使用例として、樹勢を逃がす枝に薬効をきかせ、短節化してしまうのです。 |