別の道を歩んできた 実もの盆栽は、雑木盆栽の中でも別の道を歩んできたといえます。 鉢植えにして、窓下や往来に面した玄関横に並べた縁日盆栽の中心的な樹種でした.姫リンゴやウメモドキ、ベニシタンなど、肩ひじ張らず鉢植えで充分という楽しさがありました。 今日でも素材は、高級鉢物としてかなり多く出回っており、小品にも応用できる実もの樹種は豊富といえます。 矮化剤を使う 矮化剤を使うことに抵抗を感じる方も少なくないと思います。 しかし実際には多方面で使われており、最近の技術のひとつとして試してみることも必要でしょう。 今や当然のように行なわれている針金かけや人工的な神作りも、昔は最新の技術でした。 こうした技術はたとえどんなに有効であっても、多くの入が実験し、数多くの樹種で確実なデータがそろわなければやがては、すたれてしまうものです。 矮化剤は、ただ丈を短くしたり、鉢植えの花付きをよくするばかりではありません。 現在の矮化剤の使用は、商品的な見栄えの面で主に使われているたゆ、本来の効果である短節化という側面がおろそかにされています。 |