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人知れず蛹から脱皮shedvast




人知れず蛹から脱皮

エンジュ。
「エンジュ」は、大体盆栽にはなり難い樹種であるから、取り上げるのはどうかと思うが、近頃(実際には20年くらい前から}急速に、しかもみじかに増加した樹種で、生活との関連もあるので、ここに取り上げてみた。
「エンジュ」が最も多く使われるのは、現在のところ「街路樹」であるが、実際には古くから「鬼門よけ」の樹種として、一般の家庭の庭木にも使われてきた樹種である。
「エンジュ」が、「街路樹」として多く使われるようになったのは、昭和40年代の始め頃であるが、年代が浅くその形態が「アカシア」と非常に似ているため、混同される方も多いから、それを是正するのも又のささやかな目的の一つである。
私たちは、これらの絵を見て雌ウシと子ウシを簡単に区別することができるし、また家畜小屋の実用的な配置、つまり二つの区分けとそのかいばおけにはおどろかされる。

次ページにあげた絵は、第一一王朝の王たちが君臨していたころの約四〇〇〇年前のテーベ[古代エジプトの首都]で、堅木に彫られたものである。

紀元前二一〇〇年ごろの浮き彫りには、子ウシといっしょにいる角のない雌ウシが見られる。

一人の奴隷が忙しそうに乳をしぼっている。

子ウシは母ウシの左前足に、編んだ革ひもか綱でしばりつけてある。

神話のなかの雄ウシ 近東の古代王国から伝わるほとんどすべての家畜の描写は、これらの動物にたいする宗教上の崇拝を表している。

ウシはもっとも強大な神にささげられた。

そしてウシ白身も神の化身とみなされ、いっぽう神は家畜の群れの守護をつかさどるといわれていた。

神聖な動物のなかでもっとも有名なものはハピ(アピス)とよばれる黒い雄ウシで、エジプトの神プターの象徴であり、また化身でもあった。

雄ウシのハピは、ひとすじの光線によって妊娠した処女ウシから生まれたと信じられていた。

そのハピが死ぬと、国中であたらしい雄ウシがさがし求められた。


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